南北戦争がアメリカに与えた影響とは

1860年に入り、アメリカでは南北戦争が勃発しました。

南北戦争は英語ではCivil War、つまり内戦という意味になります。

これは北部にとっては内戦ですが、南北戦争で敗北した南部にとっては南部独立戦争と言われることもあります。

それならばこの南北戦争はアメリカにどのような影響を与えたのでしょうか。

ここでは南北戦争がアメリカに与えた影響について解説します。

アメリカの分裂の危機

南北戦争はアメリカが分裂しそうになったことによって勃発しました。

もともとアメリカの北部は工業が中心となっており、黒人奴隷が必要なく、人々は奴隷制の廃止を求めるようになったのです。

しかしその一方でアメリカの南部は農業を中心としており、まだまだプランテーションにおいては黒人奴隷が重要な労働力でした。

そのためアメリカの南部は黒人たちを解放するわけにはいかなかったのです。

奴隷制をめぐって北部と南部で意見が分かれるようになり、南部はアメリカ連合国として合衆国から独立する旨を発表しました。

つまりアメリカの南北戦争はアメリカが2つに分裂しそうになった戦争であり、南北戦争が終結したということでアメリカは分裂の危機を免れたのです。

奴隷解放宣言が出される

1863年1月1日、リンカーン大統領によって奴隷解放宣言が発表されました。

しかし、リンカーンが奴隷解放宣言を出したのは決してリンカーンが奴隷を解放したかったからというわけではなく、むしろ政治的意図があってのことなのです。

もともと南北戦争においては南部が勝利しそうな状態でした。

そのためリンカーンは奴隷を解放することにより、他の国が南部の見方をした場合はそれは奴隷制を賛成することになる、という良心を揺さぶるやり方で戦争の勝利を目指したのです。

そのため南北戦争は黒人奴隷を解放するきっかけとなりました。

つまり南北戦争はアメリカに大きな影響を与えたと言えるのです。

レコンストラクション修正

南北戦争により、合衆国憲法には3つの修正事項が付け加えられることとなりました。

まず、公式に奴隷制を廃止して奴隷制を禁止するという合衆国憲法修正第13条、元奴隷に市民権を与えるという第14条、そして選挙権において人種による制限をなくすという第15条が付け加えられたのです。

アメリカは独立戦争が終わった後に合衆国憲法を作り上げました。

この憲法は今も機能している成文憲法の中では最も古いものであるとされ、1度も文章が変更されたことがありません。

というのは、修正条項を付け加えることによって変更を加えているのです。

南北戦争によって13条から15条の修正事項が加わりました。

この3つをレコンストラクション修正と呼びます。

つまり南北戦争は合衆国憲法にも影響を与えたのです。

まとめ

いかがでしょうか。

南北戦争はアメリカに様々な影響をもたらしました。

言い換えればそれはアメリカだけではなく、他の国にも影響を与えたと言えるでしょう。

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