南北戦争は北部にも南部にも大きな打撃を与えた内戦ですよね。
奴隷制の廃止を求める北部と奴隷制の存続を求める南部の衝突であり、多くの死傷者を出しました。
そんな南北戦争にオハイオ州はどのような影響を与えているのでしょうか。
ここでは北部に参加したオハイオ州が南北戦争に与えた影響について解説します。
多くの軍人を輩出
オハイオ州は多くの軍人を輩出した州でもあります。
例えば北部の勝利に貢献したユリシーズ・グラントやウィリアム・シャーマンなどという人物もオハイオ州の出身です。
特にウィリアムシャーマンは近代戦争の父とも言われており、シャーマンの海への進撃はとても有名ですよね。
これは総力戦の本にもなっており、非戦闘員の繊維喪失を狙った進撃でしたから、この後の第二次世界大戦などにもこの考え方が引き継がれていくことになるのです。
オハイオ州出身の軍人がとても多く、軍人の比率が最も高い州としても知られています。
オハイオ州の役割
オハイオ州にはオハイオ川という川が流れています。
もちろんこの川はオハイオ州の中だけを流れているものではなく、これ以外にもペンシルベニア、ウェストバージニア、ケンタッキー、インディアナ、イリノイの中を流れています。この川は南北戦争に大きな影響を与えた川とも言えます。
黒人たちにとっては重要な側であり、オハイオ州、インディアナ州、イリノイ州の南側の境目となっており、この川を渡るという事は自由州への境界線を越えたということになったのです。
つまり彼らにとってはこの川を渡るという事は自由を手にするための方法であり、南部の黒人たちは氷が張った時期にこの川を渡りました。
特にオハイオ州の川岸にはこのような黒人奴隷をかくまい、カナダに亡命を手助けするための秘密組織がたくさんあったと考えられているのです。
地下鉄組織
地下鉄組織というのは南北戦争が起こっていた頃、南部から逃げてきた黒人奴隷たちを奴隷制度廃止されていた北部に招き、カナダに亡命させることを目的とした奴隷制廃止論者による秘密結社です。
1810年から1850年の間に、なんと30,000人から100,000人の黒人奴隷たちがこの地下鉄組織の力を借りて亡命したと考えられています。
そしてこの地下鉄組織はオハイオ州の川岸に多く存在していたと考えられており、黒人にとっては自由への一方となるオハイオ川を渡ることによって自由を手にすることができるという重要なものでした。
まとめ
いかがでしょうか。
オハイオ州は北部で南北戦争の勝利に貢献したたくさんの軍人を出すのみならず、実際に黒人奴隷たちを助けるためにも大きな役割を果たしました。
南北戦争は様々な州から多くの影響を受けているのです。