南北戦争というのはアメリカの南部と北部が分裂しようとし、それを防ぐために起こった戦争です。
アメリカ南部は奴隷制の存続を求め、アメリカ北部は奴隷制の廃止を求めていました。
そんな時に奴隷制の廃止を求める共和党のリンカーンが大統領になったことにより、アメリカ南部は危機感を高めることになるのです。
それならば南北戦争によって民主党と共和党はどのように分裂していくのでしょうか。
ここでは民主党と共和党の考え方について解説します。
民主党の考え方
まず最初に民主党から説明しましょう。
民主党はマニフェストデスティニーを掲げ、西部開拓を主張してきました。
インディアンたちを強制的に追放する政策を行ったのも民主党初の大統領であるアンドリュージャクソンです。
すべての白人の平等を唱え、奴隷制に関しても積極的に汚していました。
農民や都市労働者を支持基盤としていたこともアメリカ南部を味方につけていたきっかけといえます。
アメリカ南部は綿花プランテーションによって成り立っていました。
そのためアメリカの南部は主に民主党を支援していたのです。
そんな時に共和党のリンカーンが大統領となってしまったのですから、彼らが危機感を募らせるのも無理はないといえます。
共和党の考え方
共和党から最初に選出された大統領がリンカーンです。
そのため共和党は今でも共和党のことをリンカーンの党、と呼ぶことがあります。
共和党は民主党のライバルであり、奴隷制拡大する危険性を持っていたカンザスネブラスカ法を廃止した生徒でもあります。
南部では民主党が力を持っていましたが、北部では共和党が力を持っていました。
1860年にエイブラハムリンカーンが大統領となり、南部は「このまま奴隷制が廃止されてしまったら自分たちの綿花プランテーションがうまくいかなくなってしまう」「自分たちの支持基盤がなくなってしまう」と焦ることになります。
南北戦争の始まり
アメリカの南部はアメリカ連合国として独立をしようと考えました。
それを止めるためにアメリカ北部が立ち上がり、南北戦争が始まります。
アメリカ南部が優勢になってしまったため、南北戦争の最中に大統領は奴隷解放宣言を出しました。
奴隷解放宣言を出すことによって南北戦争の大義名分をアメリカの分裂を防ぐことではなく、奴隷制の廃止をすること、と変えてしまったのです。
それによって、アメリカ南部を支持するという事は奴隷制の存続を支持するということになり、多くのヨーロッパ諸国はすでに奴隷制を廃止していたということもあり、アメリカの南部の支援ができなくなりました。
こうやってアメリカの北部が勝利を収めたのです。
まとめ
いかがでしょうか。
アメリカの南部と北部は民主党と共和党によって分かれていたと言っても過言ではありません。
民主党は奴隷賛成派、共和党は奴隷制反対派だったのです。