アメリカ独立宣言におけるインディアンの立場について

1776年にアメリカ独立宣言が出されましたよね。

この独立宣言においては「人々は皆平等である」という文言があります。

それならば、インディアンはどうなるのでしょうか。

インディアンと言えば差別を受けてきた人々ですが、インディアンはこの独立宣言においてどのような立場にあるのでしょうか。

ここではアメリカ独立宣言とインディアンについて解説します。

アメリカ独立宣言が指すのは誰か

アメリカ独立宣言には「人々は皆平等である」と書かれています。

しかし、ここで書かれている人は実は白人の男性を指しているのであり、黒人やアジア人、インディアン、さらに女性も含まれてはいません。

つまり、アメリカ独立宣言において「皆平等である」と書かれていたとしても、黒人奴隷は決して白人男性と平等ではありませんし、インディアンたちも白人男性とは平等では無いのです。

あくまでもここで平等だと決められたのは白人男性であり、白人男性ではない人は平等とはみなしてもらえなかったのです。

インディアンは野蛮な民族

アメリカ独立戦争の時に総司令官となり、アメリカ合衆国の初代大統領となったジョージワシントンは黒人奴隷の保有者でした。

ジョージワシントンに限らず、建国の父に含まれる人の中には黒人奴隷の保有者が少なくありません。

そしてそのジョージワシントンは嫌悪感をあらわにし、「インディアンたちは狼と同じ猛獣である」と述べた記録があります。

つまり、インディアンたちは野蛮な民族だと考えられており、それを口に出すという事は決して違和感があることではなく、誰も「アメリカ独立宣言と矛盾している」と疑問をいう事はなかったのです。

インディアンへの謝罪

その後も第7代合衆国大統領アンドリュージャクソンがインディアン強制移住法を出したことにより、インディアンたちは自分たちの土地を追われて行きました。

それによって何千キロもの距離を歩かされ、居留地という場所に追い込まれていったのです。

しかしこれに関してはクリントン大統領やオバマ大統領が正式な謝罪をしています。

インディアン強制移住法は政府が行ったものでしたから、政府がきちんと謝罪しなければいけないという判断によるものでした。

インディアンたちへの見方は徐々に変わりつつあり、今のインディアンは市民権を得ています。

まとめ

いかがでしょうか。

アメリカ独立宣言におけるインディアンは平等とはみなされていませんでしたが、今でこそ徐々にインディアンたちへの見方が変わりつつあります。

さらにアメリカ政府も謝罪したことにより、インディアンとアメリカ政府の和解が進んでいるのです。