アメリカ独立宣言と言えば、アメリカの首都ワシントンDCに原文が保存されていますよね。
7月4日はアメリカの独立記念日であるということを知っている人も多いでしょう。
それならばこのアメリカ独立宣言は海外にどのような影響与えたのでしょうか。
ここではアメリカ独立宣言が外国に与えた影響について解説します。
基本的人権と革命権を宣言
アメリカ独立宣言は平等や自由、幸福の追求などの基本的人権を明らかにした上で圧政に対する革命権を認めました。
このような人権はそれまでは認められていなかったのですが、17世紀後半にイギリスの思想家ロックが抵抗権や革命権の思想を提唱したことにより、この考え方が世界的に広まっていきます。
人民主権という理念は1789年に制定されたアメリカ合衆国憲法に引き継がれていきます。
そのため、まずアメリカ合衆国憲法は世界に基本的人権と抵抗権や革命権という権利を知らしめる重要な役割を果たしたのです。
身分制度がない
アメリカ独立戦争が起こったとき、ヨーロッパでは身分制度が残っていました。
しかしイギリスによる身分制度からアメリカが脱し、自分たちの国を作ったことにより、アメリカには身分制度がなかったのです。
それは今でも同じく、アメリカには身分制度がありませんよね。
もちろんアメリカ独立宣言に書かれている「皆」というのは白人男性の事だけであり、ここには黒人やインディアンは含まれていません。
このような人々はこの後も差別を受けていくわけですが、とりあえず人々は皆平等であるという感覚が出来上がりました。
つまり、アメリカ独立宣言は平等権を世の中に知らしめるための影響を持つようになったのです。
独立への希望
さらにイギリスの植民地が強力な軍事力を持っていたイギリスに対して独立戦争を開始し、実際に独立を成し遂げてアメリカ独立宣言という形で正式な国家になったことから、他の国々に植民地とされていた地域も希望を持つようになりました。
例えばアメリカ独立宣言が出されたことによってラテンアメリカの国々もスペインから独立しようと運動を始めますし、ポーランドもポーランド反乱という形で独立運動を起こすようになるのです。
つまりアメリカ独立宣言は他の植民地に対し希望を与えるという影響を持ち合わせていたものです。
まとめ
いかがでしょうか。
アメリカ独立宣言は確かに白人男性の権利のみを主張しており、女性でさえもこの権利の中に含まれる事はなかったのです。
インディアンや黒人たちはこの後権利を手に入れていくようになります。