アメリカ独立宣言の結果何が起こったのか

アメリカ独立戦争というのは1775年から1783年にかけて行われたアメリカが独立するための戦争です。

それに対してアメリカ独立革命というのはこのアメリカ独立宣言が出されたことを指しています。

それならばこのアメリカ独立宣言は一体どのような結果をもたらしたのでしょうか。

ここではアメリカ独立宣言が世界に与えた影響について解説します。

小さな国でも独立できる

今でこそアメリカは世界の大国ですが、この時のアメリカというのは13州しかない小さなまとまりでした。

それぞれの州には自治権が認められていましたが、連邦政府というものは存在せず、まとまりも弱かったのです。

当然ながら軍隊もほとんど存在せず、他の国はまさかそんな国が世界の大国であるイギリスに勝てるとは思ってもいませんでした。

特にこのときのイギリスは世界最大の軍事力を誇っていた国です。

産業革命を経験して経済的にも好調で、まさか小さな国にもなっていないような地域がイギリスに勝てるなど誰が想像したでしょうか。

しかしアメリカがアメリカ独立宣言を出したことにより、そのような小さなまとまりであっても協力すれば勝利を収めることができるという希望を他の国々に与えました。

そのため、アメリカ独立宣言が出された結果として他の国の植民地となっていた地域が独立に向けて運動を始めます。

抵抗権や革命権が広がる

もともとこの時はイギリスで活躍した哲学者、ジョン・ロックが唱えた抵抗権や革命権というものが広がりつつある時代でした。

政府というものは市民に信託された権力を持つ組織であり、もしも政府がその権力を乱用するのであれば市民にはその政府に反発する権利がある、というものを指します。

この考え方がアメリカ独立宣言の基盤になっています。

つまり、アメリカ独立宣言が出された結果として政府に反発することができるという考え方が人々の間に広まりました。

特にこのアメリカ独立宣言で描かれている「われわれは皆平等である」という考え方は今の近代国家にも大きな影響を与えています。

フランス人権宣言への影響

アメリカ独立宣言が出された結果として、フランス人権宣言にも大きな影響が出たといえます。

アメリカ独立宣言が出されたのは1776年で、フランス人権宣言は出されたのは1789年のことです。

もともと軍事力などが弱いアメリカに対し、フランスはその支援をしていました。

特にアメリカ独立戦争に対してはフランスは金銭的にも軍事的にも大きな支援を行い、アメリカを助けたのです。

しかしそのためにフランスの財政は困難に陥ってしまい、だからこそフランス革命が起こったとも言えます。

ちなみにフランス革命が起こったとき、フランスはアメリカからの支援を期待しました。

しかし小さな国として独立したばかりのアメリカは他の国の政治や外交の問題に巻き込まれることを恐れ、孤立主義の立場をとったためにフランスの支援をしなかったのです。

まとめ

いかがでしょうか。

アメリカ独立宣言が出された結果として、多くの国に自分たちは自由である、もしも政府が権力を乱用するのであればその政府を変える力がある、ということを多くの人が自覚するようになりました。

そのためこのアメリカ独立宣言はフランス人権宣言に並んでいまだに大切な文書となっています。

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