1863年1月1日、アメリカ合衆国大統領リンカーンは奴隷解放宣言をいたしました。
これは南北戦争の最中であり、南北戦争の結果にも大きな影響与えました。
それならば奴隷解放宣言を出したことによるメリットとデメリットは一体なんなのでしょうか。
ここでは奴隷解放宣言によるメリットとデメリットについて解説します。
南北戦争の勝利
奴隷解放宣言を出したメリットの1つに南北戦争において北軍が勝利したというものがあります。
もともと南北戦争というのはアメリカの分裂を防ぐために重要な戦争でした。
しかし、南部が優勢になってしまい、リンカーンは奴隷解放宣言を出すことによって南北戦争の大義名分は奴隷制の廃止であるということを明確にしたのです。
それによって奴隷制を廃止しているヨーロッパ諸国は奴隷制の存続を求めているアメリカ南部の見方ができなくなり、最終的にアメリカの北部が勝利することになりました。
これによってアメリカの分裂が防がれ、南北戦争が終結したのです。
奴隷制の廃止
さらにメリットの1つとして、奴隷制が廃止したということが挙げられます。
奴隷解放宣言を出したわけですから、当然ながら奴隷制は廃止されますよね。
また、南北戦争において奴隷制の廃止を望んでいる北軍が勝利を収めましたから、アメリカはこれによって奴隷制を廃止することとなったのです。
確かに南部にとっては痛手でした。映画風と共に去りぬには、スカーレットというお金持ちの女性が出てきますが、彼女の家は奴隷を有するプランテーションを営んでおり、南北戦争という風とともにその社会が変わっていったのです。
しかし奴隷制を廃止したという事は確かに奴隷解放宣言のメリットであり、それが憲法修正第13条に反映したということも大きな変化と言えるでしょう。
黒人が差別されなくなったわけではない
その一方で奴隷解放宣言にはそれなりのデメリットもありました。
やはり奴隷解放宣言が出されたと聞くと、誰しも奴隷が一気に解放され、黒人たちが様々な基本的人権を手にするようになったと考えますよね。
そして奴隷を解放することや黒人が市民権を得ること、参政権を得ることなどは憲法修正事項で決定されたのです。
しかしその一方で、それらが確実に守られたというわけではありません。
つまり、奴隷解放宣言を出すことによって奴隷たちはすぐさま解放され、権利を手に入れることができると期待した黒人は多かった一方で、黒人たちが権利を得るには時間が必要だったのです。
まとめ
いかがでしょうか。
奴隷解放宣言にはメリットとデメリットが存在します。
本来ならばメリットばかりであるべきなのですが、デメリットがあったのは残念ですね。