奴隷解放宣言がアメリカにもたらした影響とは一体なんなのでしょうか。
リンカーンと言えば、奴隷制に反対だった大統領として知られていますよね。
そんな大統領が出した奴隷解放宣言はアメリカに大きな影響を与えています。
それならばその余波はどのように広がっていたのでしょうか。
ここではアメリカで出された奴隷解放宣言の影響について解説します。
奴隷が解放された
いうまでもなく、奴隷解放宣言が出された影響で奴隷たちが解放されることになりました。
もともとアメリカの南部は奴隷制が存続しており、その奴隷たちは綿花プランテーション等で働かされていたのです。
しかしその奴隷たちは奴隷という立場から解放されることになり、法律上は自由に生きていくことができるようになりました。
ただし、いきなり奴隷から解放されたところで彼らが生活できるというわけではありません。
家族とも引き離され、住む場所もなく、帰る場所もないのです。
そのため最終的には奴隷主の下に残り、自発的にプランテーションなどの栽培を行っていた黒人もいたと言われています。
南北戦争で北部が勝利した
もともと南北戦争というのは商工業に力を入れて保護貿易を望み、奴隷制の廃止を求めていたアメリカ北部と綿花プランテーションに力を入れて自由貿易を望み、奴隷制の存続を求めていたアメリカ南部が衝突した戦いです。
アメリカ南部はアメリカ連合国として合衆国から独立しようとしていました。
そこで南北戦争が起こったのです。
しかしアメリカ南部が今にも勝利を収めそうな状態であったため、リンカーンは奴隷解放宣言を出すことに決めたのです。
なぜならば、南北戦争の大義名分をアメリカの分裂を防ぐためではなく奴隷を解放するためということにすれば、綿花を求めてアメリカの南部を応援していた国々は人道的な問題からアメリカ南部の味方ができなくなってしまうのです。
たとえ綿花が欲しくてアメリカ南部の応援をしていたとしても、もしも南北戦争が奴隷制の廃止を求めるための戦争だとしたら、奴隷制の存続を望んでいるアメリカ南部の応援ができなくなりますよね。
これによってアメリカ北部は勝利を収めることができたのです。
奴隷解放の父、リンカーン
リンカーン大統領は奴隷解放の父として知られています。
アメリカ大統領の中でも最も尊敬される大統領の1人であり、リンカーンは歴史的に非常に重要な人物となりました。
つまり、奴隷解放宣言の影響としてはリンカーンの価値が上がった、ということも挙げられるのです。
もちろんアメリカ国内ではリンカーンはアメリカの分裂を防いだ大統領としても尊敬されています。
まとめ
いかがでしょうか。
奴隷解放宣言は様々な方向にさまざまな影響もたらしました。
決して奴隷たちを自由にしただけではなく、戦争の勝敗にも影響与えたのです。
そしてそのリンカーンの功績は今でも語り継がれています。