アメリカはイラクが大量破壊兵器を保有しているのではないかという疑いからイラク戦争を始めました。
湾岸戦争の時に結ばれた停戦協定ではイラクは大量破壊兵器を放棄しなければいけないという規定があったのです。
しかし、イラクは国連の調査を拒否したことにより、アメリカを始めとする先進国はイラクは今でも大量破壊兵器を持っているのではないかと疑うようになったのです。
それならば、なぜアメリカは北朝鮮に対しても同じことをしないのでしょうか。
ここでは、アメリカがイラク戦争行ったにも関わらずなぜ北朝鮮に同じことをしないのかということに関して解説します。
中東という場所とアジアという場所
まず、イラク戦争が起こった地域は中東であり、一言で言えば戦争が起こっても特に大きな影響がない地域といえます。
戦争が起こっても、その周辺で痛手を受ける国家がありません。その反面、北朝鮮というのは東アジアであり、その周りには日本や韓国、中国などといった経済国家が存在します。
もしも日本や韓国、中国などにも戦争の被害が及んでしまえば、全く関係のない被害が広がってしまう可能性があります。
そのためイラク戦争と同じことを北朝鮮にするわけにはいかないのです。
反対する勢力
アメリカがイラク戦争を決定した時、国連を始めとして反対した国家は少なくありませんでした。
しかし、だからといってイラク戦争止めようとする国はいなかったのです。
その一方で朝鮮半島で何かが起こった場合、周辺国家が立ち上がる可能性があります。
例えば朝鮮戦争が起こったときには中国が義勇軍を派遣しています。
特に北朝鮮と中国の国際関係を考えるのであれば、アメリカが北朝鮮を征服しようとする場合、中国がそれを見過ごすはずがないのです。
そして中国と言えば大きな国ですよね。
そのため簡単に北朝鮮を攻撃するわけにはいかないのです。
石油の原産国
イラクは石油の原産国です。
イランイラク戦争によって経済的な打撃を受けたイラクは経済の9割を成り立たせている石油でその経済を回復させようと考えました。
しかし、隣の国であるクウェートがOPECの規定を無視して石油を安く売りさばいてしまったことにより、イラクの経済はさらに悪化してしまいました。
そこで湾岸戦争が起こりますよね。
このようなイラクに介入すれば、石油の利権を手に入れることが可能です。
しかし北朝鮮はそのような資源が出る国というわけではありません。
そのため、北朝鮮を相手にイラク戦争のような戦争をふっかけたとしても、良いことがないのです。
まとめ
いかがでしょうか。
同じ大量破壊兵器を保有している国なのに、なぜどの国も北朝鮮に戦争を仕掛けないのか疑問に思ったことがある人もいるかもしれません。
しかし北朝鮮で戦争が起こってしまえば少なからず日本にも影響があります。
そのようなことが懸念となり、簡単に戦争をする事はできないのです。