リーマン・ショックが起こった後の貿易はどうなったのか

2008年9月15日、アメリカの投資銀行であるリーマンブラザーズホールディングスが経営破綻を起こし、アメリカで史上最大の企業倒産が起こりました。

これによってリーマン・ショックが起こり、世界的な金融危機が起こったのです。

それならば国と国と結んでいる貿易にはどのような影響があったのでしょうか。

ここではリーマン・ショックが貿易に与えた影響について解説します。

原油ととうもろこしの価格

リーマン・ショックは原油価格等にも影響与えました。

まず原油価格が上がり、そしてバイオエタノール原料になるとうもろこしの価格も上がったのです。

そのために原油のとうもろこしに関しては輸入価格と輸入金額が下がってしまい、これは自動車産業にも大きな影響を与えました。

需要がないために金額も下がってしまい、貿易にも影響が出るようになります。

もともとそれまでは貿易も順調であり、原油やとうもろこしの価格も一定していたのです。

しかしそこにリーマン・ショックが起こってしまったことによって価格が下がり、そのあおりを受けた自動車の貿易に関しては金額が3分の1以下に低下してしまったと言われています。

自由貿易措置について

リーマン・ショック直後、G20が開かれました。

このG20ではお互いこのリーマン・ショックを乗り切るために自由貿易を行いましょうということが制限され、極端な保護貿易措置が取られる事はありませんでした。

しかしWTOの調査によれば世界各地で保護貿易も実施されており、特に国内企業を救おうとして貿易障壁を引き上げるなどといった保護貿易も行われていたのです。

もちろん海外からの商品を積極的に貿易で輸入してしまったら国内の商品が売れなくなってしまいますよね。

そのことを懸念した国々では保護貿易が行われていました。

1929年の世界大恐慌でニューディール政策の一環とし、ルーズベルト大統領が保護貿易を行っていました。

それと同じですね。

日本経済の低迷

このリーマン・ショックは世界的な金融市場に打撃を与えましたが、日本経済も同じでした。

日本経済は大幅に低迷し、物価が下がったのに需要が上がらないという状態が続きます。

だからこそ自動車産業や鉄鋼業なとは打撃を受けることとなり、コストを削減するために採用を打ち切るということも行われました。

この頃から非正規雇用という言葉が一般的になり、リストラということも多く行われるようになったのです。

今までの日本は終身雇用、年功序列が当たり前でした。

しかしその常識が崩される時がやってきたのです。

まとめ

いかがでしょうか。

リーマン・ショックは貿易に確実な影響を与えました。

リーマン・ショックによる経済の悪化は世界中に広がり、ここから数年間、経済が向上していかない時代に入るのです。

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