第二次世界大戦後に成立したアメリカのナチスについて

実はアメリカにもナチスがあったということを知っているでしょうか。

第二次世界大戦中、ドイツにはナチスと呼ばれる国民社会主義ドイツ労働者党というものがありました。

世界恐慌が起こった後、1933年にヒトラーが首相となったことからナチスが政権与党となり、一党独裁体制を築いていくのです。

そんなナチスの影響を受けた政党が実はアメリカにも存在していました。

ここではそんなアメリカのナチス、アメリカ・ナチ党について解説します。

ドイツのナチスについて

アメリカのナチスについて説明する前に、ドイツのナチスについて説明しましょう。

ドイツのナチスは一方独裁体制で政権を握ってきましたが、1945年には事実上消滅し、連合国によって禁止されました。

世界大恐慌によって大打撃を受けたとき、ナチスとは国民に仕事を与える目的で公共事業を進め、人々から支持されるようになっていたのです。

当初1928年には2.6パーセントしかなかった得票率が1938年には99.5パーセントにまで上がりました。

1934年にヒトラーに大統領権限が移譲された国家元首となると、水晶の夜から始まり、ユダヤ人の迫害が始まっていったのです。

アメリカ・ナチ党の結成

アメリカ・ナチ党は1959年に結成され、1967年まで続いたアメリカの政権です。

この後はアメリカ国家社会党に引き継がれることとなり、バージニア州のアーリントンに♪が置かれていました。

右翼、白人至上主義、反ユダヤ主義、ネオナチなどという立場をとり、ナチスのシンボルに極めて近いものを使っていたのです。

元アメリカ海軍中佐ロックウェルは来る自由経済国家社会主義世界連合を結成し、これをアメリカ・ナチ党としました。

アメリカのナチズム復活を目指しており、ヒトラーの考え方に同意していたのです。

制服などもドイツのナチスを真似たものが採用されていました。

白人至上主義を前面に出し、非合法路線をたどっていたのです。

ホワイトパワーの理念を控える

もともとはナチズムを表に出していたアメリカ・ナチ党ですが、1960年代後半には合法路線に切り替えました。

ハーケンクロイツやジークハイルの掛け声を止め、1967年1月1日には国家社会主義白人党と名前が変わったのです。

これは全米黒人地位向上協会を意識した名前だと考えられています。

特に1966年から1967年にかけては全盛期となり、ロックベルの名前も有名になりました。

そして銃撃され、最終的には車の助手席から這い出して倒れ込んだ所で死亡したのです。

1970年代に入り、アメリカ・ナチ党は消滅しました。

まとめ

ドイツのナチスが非合法的なものとなっているという事は多くの人が知っていますよね。

しかしナチスが禁止された後でアメリカにおいてナチスとよく似た政党が出来上がったというのは非常に面白い事実なのです。