冷戦が起きた理由について考えたことがあるでしょうか。
もともとアメリカとソ連は第二次世界大戦において同じ連合国の側にいましたよね。
その2つの国は何をきっかけとして対立するようになったのでしょうか。
そして冷戦の終わりはどのようなきっかけがあったのでしょうか。
ここでは冷戦が起きた理由や冷戦が終わりとなったきっかけについて解説します。
冷戦が起きた理由
アメリカが原爆を先に作りだし、冷戦においては軍拡競争が行われたということから、アメリカとソ連が戦い始めたきっかけは核兵器なのではないかと思う人もいるかもしれません。
しかし、実は冷戦が起きた理由は社会主義と資本主義の戦いでした。
確かにアメリカとソ連は同じ連合国にいましたが、アメリカは資本主義、ソ連は社会主義の立場にいたのです。
そして相互の利益のために一緒に戦ってはいましたが、ソ連は全世界に社会主義を拡大していこうと考えていたのです。
もともと戦争の最中からドイツを分割統治をするということが決められていました。
実は日本を分割統治するということも考えられており、その場合は日本の東北よりも北側にあたる部分がソ連のものとなる予定でした。
しかし多くの連合国がこれに反対したため、実現されなかったのです。
社会主義の拡大
ここから、ソ連は社会主義国家を増やしていこうとしていたということがわかります。
今でいう東ヨーロッパにあたる国々は多くが社会主義国となり、中国も共産国家となりました。
その結果、資本主義国家と社会主義国家が争うようになりました。
西ヨーロッパとアメリカは仲人形成し、東ヨーロッパとソ連はワルシャワ条約機構を形成して、冷戦が始まったのです。
冷戦の終わり
1989年、東ヨーロッパで民主化運動が始まりました。
共産党の一党独裁体制が崩れ、ドイツでは1989年にベルリンの壁が崩壊しました。
まさかベルリンの壁が崩れるなんて思ってもいなかったと感じた人も多いのではないでしょうか。
そして翌年、東西のドイツが統一したのです。
さらにその翌年にはソ連が崩壊し、ロシアという国になりました。
東ヨーロッパやソ連の多くの国が経済面において資本主義を導入するようになり、政治面に置いて民主主義を求めるようになったのです。
これが冷戦の終わりです。
1989年12月には米ソ首脳会談が開かれ、冷戦の終結が宣言されました。
まとめ
いかがでしょうか。
アメリカとソ連の軍拡競争はあくまでも冷戦の1部であり、それ自体が冷戦のきっかけではありません。
そして最終的に社会主義を推し進めていた国が資本主義と民主主義を求めたことにより、冷戦は終わりの時代に入るのです。