冷戦と戦争の違いについて

そもそも冷戦と戦争とはどのように違うのでしょうか。

冷戦というのは一般的に冷たい戦争と言われますよね。

それならば戦争との違いはなんなのでしょうか。

ここでは冷戦と戦争の違いについて解説します。

直接戦う戦争があるかないか

一般的に戦争というのは軍事力で直接戦うものでした。

それは熱い戦争、熱戦、などと言われることがあります。

それに対し、1945年から1989年まで続いた冷戦には軍事力による直接の戦いが存在せず、死傷者が出ることもありませんでした。

そのため直接戦う戦争ではない、熱い戦争ではない、という事から冷たい戦争であると表現されるようになり、冷戦と呼ばれるようになったのです。

一般的に熱戦のことを戦争と言いますので、この違いが戦争と冷戦の違いになります。

冷戦の語源

冷たい戦争、冷戦というのはジャーナリストのウォルターリップマンという人物が用いたことから世界中に広がるようになりました。

ウォルターリップマンが著した「冷たい戦争」は世界中でベストセラーとなったのです。

アメリカとソ連が直接戦ったというわけではありませんが、西側諸国であるアメリカと東側諸国であるソ連が激しく対立し、他の国をも巻き込んで世界情勢に大きな影響を与えたということで、戦争と同じだと考えられるようになったのです。

しかし戦争といっても死傷者が出たわけではありませんので、冷戦という言葉が使われるようになったのです。

冷戦の拡大

冷戦はもともとアメリカとソ連の対立でしたが、徐々に資本主義諸国と社会主義諸国の対立となり、拡大していくようになりました。

第二次世界大戦が終わる前からドイツは東西で分割統治がなされることになっていました。

東ドイツはソ連が占領し、西ドイツはアメリカが占領するようになったのです。

ベトナムでも南北分かれて戦争が起こり、朝鮮半島も北朝鮮と大韓民国という国家が出来上がりました。

ドイツやベトナムが統一されましたが、朝鮮半島は統一されていないままです。

もともとは日本の分割統治がなされる予定で、東北よりも北の部分はソ連が占領すると言われていました。

しかし、ソ連以外の連合軍が反対したため、この計画は頓挫したと言われています。

まとめ

いかがでしょうか。

冷戦は確かに直接戦いが起こったわけでは無い為、死傷者等が出る事はありませんでした。

これこそが戦争との大きな違いになります。

しかし世界を巻き込んだこの戦いは確かに戦争と言えるのであり、その意味では冷たい戦争という言葉は極めて適切な表現だと言えるでしょう。

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