戦争の戦い方というのは常々発展していくものです。
それならば南北戦争ではどのような戦い方が導入されたのでしょうか。
例えば南北戦争が起こった1860年代はアメリカが独立した1770年よりも90年後のことになります。
それならば戦い方もそれなりに発展しているのではないかと思う人もいるかもしれませんね。
ここでは南北戦争で導入された戦い方について解説します。
戦列歩兵
戦列歩兵というのは実はアメリカ独立戦争の頃から行われていた戦い方です。
隊列を組み、軍服をまとい、太鼓の音に合わせて隊列を組んで戦うという方法であり、実は日本ではあまり導入された方が良い方ではありません。
基本的にはマスケット銃をもち、射撃位置までひたすら行進するのです。
射撃の位置に着いたらマスケット銃に装填し、射撃をします。
これの繰り返しです。実はこのような戦い方はあらゆる国で導入されており、例えばナポレオン戦争においても隊列を組んで戦うという戦い方が当たり前でした。
特に日本ではあまり行われていたものでは無い為、日本人が海外の映画などでこのような戦い方を見たときには少々疑問を感じる人が多いです。
命中率について
このような戦い方はあまり命中率が良くありません。
その一方でこの頃はまだまだ銃の性能自体が良くなかったため、仕方がないと言えば仕方がないのです。
例えばしっかりと訓練を受けた軍人でなければ、銃口から丸い弾を入れる前装式の中を使った場合、1分に1発打てれば良い方だと考えられていました。
さらに銃の構造自体も良くないため、50メートルで当たるかどうかということだったのです。
また、不発のものも多く、だからこそ信頼ができないということで隊列を組む場合は3列ほどになっていたとも言われています。
あまり性能の良くない戦い方を補うために様々な工夫がなされていたのです。
ちなみに、プロイセンの研究によると400メートルの距離で命中率は10パーセント、200メートルであれば25パーセント、60メートルになれば50パーセントが命中したとされています。
戦術としての攻撃
このような命中率を誇る場合、例えば相手が400メートルの距離から歩いてきた場合、射撃のチャンスが6回あることがわかりますね。
そして命中率はどんどん上がっていきますので、相手がよほど強い、よほど効果的な戦い方を導入している、などということでなければ相手に被害を与える事は十分にできたと考えられます。
とは言え、自分たちも同じ理由で攻撃される可能性がありますから、やはりこのやり方ではそれなりに効率が良い戦い方とは言えないでしょう。
まとめ
いかがでしょうか。
戦い方だけではなく、この頃はまだ武器の性能も良くなかったため、なかなか効率的な戦い方ができなかったといえます。
そんな中、シャーマンが考え出した総力戦ともなる進軍は非常に画期的な戦術だったのてす。