南北戦争の開戦の原因とその経緯について

南北戦争はアメリカの歴史の中でも大きな意味を持つ戦争であり、世界史においても非常に大きな戦争の1つになります。

しかし、それならば南北戦争は一体なぜ起こったのでしょうか。

そしてどのような経緯をたどったのでしょうか。

ここでは南北戦争の開戦の原因と経緯について解説します。

南北戦争の開戦の原因

南北戦争というのはアメリカの南部と北部の戦いであり、内戦でもあります。

例えば南北戦争を英語で書くとCivil Warになりますが、これを小文字で書くと内戦という意味になりますね。

まず、アメリカの南部はもともと綿花のプランテーション農業で栄えており、奴隷制度を容認していました。

そして綿花を自由に輸出するために自由貿易を主張していたのです。

それに対して北部は商工業で栄えており、奴隷制度の廃止を主張していました。

そして当時イギリスからやってくる工業製品に対抗するため、保護貿易を視聴していたのです。

このような主張の違いが南北戦争開戦の原因につながっていきます。

アメリカ連合国の誕生

アメリカの南部はアメリカ合衆国を離脱し、アメリカ連合国として独立しようとしました。

ジェファーソン・デイビスという人物を暫定大統領とし、1つの国を作ろうとしたのです。

最初はここまでの勢いはありませんでしたが、奴隷制度廃止を主張する共和党のリンカーンが大統領に就任したことにより、南部が独立を主張するようになったのです。

アメリカの分裂を恐れ、ここから南北戦争が始まりました。

アメリカの分裂を塞ごうとしたことこそ、南北戦争開戦の原因となるのです。

奴隷解放宣言の経緯について

南北戦争の最中、1863年1月1日にリンカーンは奴隷解放宣言を出しました。

ここから、リンカーンは奴隷制度に反対の人道主義者であったということが視聴されていますね。

しかし、この奴隷解放宣言はどちらかというと政治的な意図を持って出されたものでした。

実はこの時、南部が優勢だったのです。

このままでは負けてしまうということを恐れたリンカーンは、南北戦争の大義名分はアメリカの分裂を防ぐものではなく、奴隷制度を廃止するためのものであるという主張をしたのです。

これにより、奴隷制を廃止していた他の国々は南部の支持ができなくなってしまいました。

南部を支援するという事は奴隷制を支援するということにつながってしまったからです。

このような政治的意図により、北部は勝利を収めるという経緯をたどったのです。

まとめ

いかがでしょうか。

南部と北部は奴隷制をめぐって対立していましたが、それ自体が開戦の原因というわけではありません。

アメリカ連合国が合衆国から独立し、1つの国になろうとしたことこそ、南北戦争の原因と言えるのです。

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