アメリカ独立宣言と合衆国憲法の違いについて

アメリカ独立宣言と合衆国憲法は全然違います。

しかし、アメリカ独立宣言と合衆国憲法を同じものだと思っている人もいるのではないでしょうか。

それならばどのような違いがあるのでしょうか。

ここではアメリカ独立宣言と合衆国憲法の違いについて解説します。

アメリカ独立宣言とは

アメリカ独立宣言というのは1776年7月4日に大陸会議によって採択されたものです。

トマス・ジェファーソンやジョン・アダムズ、ベンジャミン・フランクリンらによって起草され、大陸会議のメンバーによって修正されました。

この中では「我々は皆平等である」という旨が記載されており、イギリスの思想家であるロックが提唱した革命権・抵抗権が明記されています。

さらに人々の自由や平等、幸福追求権などが描かれており、世界的にも人間はこのような権利を持っているのだということを明らかにしたのです。

その原文は今もアメリカの首都ワシントンDCの公文書館に展示されています。

合衆国憲法

アメリカ合衆国憲法は1787年9月17日に作成され、1788年に発効されされ、現在も効力を持っている世界最古の成文憲法だと言われています。

アメリカは1776年にアメリカ独立宣言を出したことにより、13の植民地がアメリカ合衆国となりました。

しかし最初はこの13の地域が前後規約を結び、緩やかな連合組織を作り上げていたのです。

しかしまだまだ中央政府の力が弱く、治安もかなり混乱した状態でした。

そこでアメリカ合衆国は合衆国憲法を発し、自分たちの法律を作り上げたのです。

もともと中央集権的なやり方を推進する連邦派とこれに反対する反連邦派との対立などがあり、その話し合いは簡単ではありませんでした。

しかし1789年3月4日、新しい政府がこの合衆国憲法のもとで動き始めたのです。

権利章典

アメリカには権利章典と言われるものがあります。

これは1789年、第一回の合衆国議会によってつけたされたものであり、合衆国憲法に第1修正から第10修正を付け加えたものになります。

これは1791年に批准を得て、発行されることとなりました。

このように合衆国憲法は修正事項がつけたされることによって変化を遂げており、1786年に決められた合衆国憲法は1度も変化したことがありません。

ちなみに修正第1条から10条を権利章典と言いますが、今は第27条までが批准されています。

まとめ

いかがでしょうか。

アメリカ独立宣言と合衆国憲法は違うものであり、さらに合衆国憲法にも権利章典や修正事項といった形でどんどん変化を遂げています。

独立宣言はあくまでも独立を掲げたもの、そして合衆国憲法は新しく出来上がったアメリカとして成り立つための法律という違いがあるのです。