アメリカ独立宣言にジョンロックがもたらした影響とは

アメリカ独立宣言はイギリスの思想家、ジョンロックの考え方の影響を強く受けています。

17世紀後半に「市民政府二論」などを書き上げて有名になったジョンロックですが、このジョンロックのどのような考え方がアメリカ独立宣言に影響を与えたのでしょうか。

ここではジョンロックがアメリカ独立戦争に与えた影響について解説します。

ジョンロックとは

ジョンロックというのは17世紀後半、イギリスで命を革命が起きていた頃のイギリスの哲学者です。

オックスフォード大学で学位を取り、王政復古の時期にはジェームズ2世が多いを継承することに反発し、最終的にはオランダに亡命しました。

しかし命を革命が終わった後の1689年にイギリスに戻り、「市民政府二論」を書き上げたのです。

社会契約説に基づく市民社会を重視し、人民の傾向間や革命権を唱えました。

この抵抗権や革命、こそ、アメリカ独立宣言やフランス人権宣言に強い影響を与えることになるのです。

抵抗権・革命権

ジョンロックが唱え、アメリカ独立革命に大きな影響与えた抵抗権と革命権というのは、国家権力が不法に行使された場合に反抗する権利、そして市民社会のために政府が存在するのだから、もしもその政府が市民社会の利益に反して権利を主張した場合、革命を起こすことができる権利を指しています。

18世紀のヨーロッパでは絶対王政が一般的となっており、それに逆らうことができませんでした。

アメリカの13の植民地ももともとはイギリスに支配されており、イギリスは絶対王政の真っ只中だったのです。

しかし清教徒革命や名誉革命が起こり、イギリスでは抵抗権や革命権が主張されるようになっていました。

フランス人権宣言にも大きな影響

アメリカ独立革命が起こった直後、フランスではフランス革命が起こりました。

そんなフランスは人口の97パーセントが平民で残りの3パーセントが貴族と聖職者という特権階級でしたが、その特権階級の権力の濫用により平民たちが立ち上がり、フランス革命が起こったのです。

1789年に出されたフランス人権宣言にもジョンロックが唱えた抵抗権や革命権が反映されていました。

政府というものは市民が選んだものであり、もしもその政府がその権力を侵害するのであれば、人々は抵抗する権利と革命する権利を持つことが可能となったのです。

まとめ

いかがでしょうか。

ジョンロックの理念は確かにアメリカ独立宣言やフランス人権宣言に大きな影響を与えました。

もともとこのような思想があったからこそ、このような革命が可能となったとも言えるでしょう。