イラク戦争にとってはアメリカにとって汚点だったと言われています。
それはアメリカが間違いだったから、アメリカの早とちりだったから、などという様々な説がありますが、それならばなぜイラク戦争はアメリカにとって失敗となってしまったのでしょうか。
ここではイラク戦争はアメリカにとって間違いだったのか、それならば戦争の原因は何だったのか、ということについて解説します。
テロを支援しているフセインを打倒!
もともとアメリカがイラク戦争を考えたのは対テロ戦争の一環として、テロを支援しているイラクの大統領サダムフセインを倒すことが理由でした。
最初は同時多発テロを起こしたアルカイダのリーダーであるオサマ・ビンラデンがアフガニスタンにいたため、アフガン報復を行います。
そのあとでサダムフセインを倒すため、イラク戦争を実行しようと考えたのです。
しかし、それだけの理由でイラクに戦争を仕掛けるというのはさすがのアメリカでも許されることではありませんでした。
そこでアメリカはイラクには大量破壊兵器があるかもしれないという事に目をつけたのです。
湾岸戦争の結果
1990年に湾岸戦争が起こりました。
その時国連軍はイラクと休戦協定を結び、イラクに対して大量破壊兵器を全て放棄するようにと義務づけたのです。
しかしイラクはその後の国連の査察を拒否し続けていたため、アメリカなどの主要国家はイラクにはまだ大量破壊兵器があるのではないかと考えていました。
アメリカはここに目をつけ、「イラクには大量破壊兵器がある可能性がある」ということを建前にイラク戦争を始めたのです。
しかし実際にはこの考え方はアメリカの間違いでした。
イラクが国連の査察を拒否していたのは政情が不安定な周辺諸国に対し、イラクにも大量破壊兵器があるという雰囲気を醸し出すためであり、本当に大量破壊兵器があったわけでは無いのです。
つまりイラク戦争を始めた理由そのものがアメリカの間違いであったということになります。
アメリカのメンツを守る
しかし、同時多発テロの報復の意味合いも含んでいるイラク戦争において「私たちが間違いでした」「イラク戦争はするべきではありませんでした」などとアメリカが言えるはずもありません。
そこでアメリカはサダムフセインを逮捕し、独裁政治をやめさせることによってイラク戦争は成功したということにしたのです。
2003年3月20日にイラク戦争が始まりましたが、同年5月1日にはブッシュ大統領が勝利宣言を行っています。
しかし、イラクには大量破壊兵器がなかった、アメリカの早とちりによってイラク戦争が始まった、多くの民間人が殺された、ということにより、イラク戦争はアメリカの失敗だったと言われているのです。
まとめ
いかがでしょうか。
イラク戦争は実にアメリカの間違いでしたが、アメリカがそれを認めるわけもありません。
しかし歴史的にはイラク戦争はアメリカの失敗だったと言われています。