イラク戦争の問題点とは一体何だったのでしょうか。
もともとイラク戦争というのは多くの国から反対された戦争でした。
アメリカのみならずイギリスやオーストラリアが一緒に戦っており、日本もイラク戦争に対しては賛成の意思を示していたのです。
しかしその一方で中国やロシア、ヨーロッパ諸国などからは反対されていました。
それならば一体どのようなものが問題点として掲げられていたのでしょうか。
ここではイラク戦争の問題点を紹介します。
イラクを攻撃する理由
もともとイラク戦争というのはアメリカが「イラクには大量破壊兵器がある」と述べたことに始まります。
これはいきなり言い出したものではなく、1990年の湾岸戦争が終わったとき、停戦協定に置いてイラクは大量破壊兵器の放棄が求められていたにもかかわらず国連の査察を拒否していたため、アメリカがイラクの中には大量破壊兵器があると疑っていたことから始まります。
しかし、2001年に同時多発テロを経験して2002年にテロの首謀者であるアルカイダを倒すためにアフガニスタンを攻撃したアメリカは、今度はテロを応援しているフセイン政権を倒すためイラクを攻撃しようと考えたのです。
しかしいくらアメリカでもそれだけの理由でイラクを攻撃することができません。
そのため湾岸戦争の休戦協定に目をつけ、イラクを攻撃しようとしたのです。つまり、イラク戦争の理由そのものが問題点と考えられます。
イラクだけを攻撃する理由
さらに、大量破壊兵器を持っているかもしれないからなどという理由でイラク戦争が始まってしまったら、他の国はどうなるのでしょうか。
例えば北朝鮮やイスラエルなどは核兵器をも持ち合わせていると言われています。
大量破壊兵器を持っている国は他にもたくさんありますよね。
そのような国は攻撃しないのに、イラクだけを攻撃するというのもおかしな話です。
また、本当に大量破壊兵器があるかどうかもわからない国をあえて攻撃する理由にもなりません。
このようなアメリカのダブルスタンダードがイラク戦争の問題点として浮き彫りになります。
日本国内での影響
核戦争の問題点はアメリカや海外でのみ指摘されたわけではありません。
日本国内においても自衛隊の派遣という点でイラク戦争は大きな問題となりました。
小泉純一郎はイラク戦争に賛成の意を示しており、2003年の12月から自衛隊をイラクに派遣したのです。
自衛隊というのはあくまでも日本を守るための組織ですから、そんな自衛隊を戦争が起こった場所に派遣して何ができるのか、という意見もありました。
憲法9条で戦力を持たない、戦争はしない、と述べているにもかかわらず、そんな自衛隊をイラクに派遣するのは憲法違反ではないのかという声も上がったのです。
また、自衛隊がいるのは非戦闘地域だと言われていたにもかかわらず、自衛官は危険にさらされることもありました。
さらに小泉首相が「自分が非戦闘地域と戦闘地域の区別がつくはずがない」「自衛隊がいる場所こそが非戦闘地域だ」などと無責任な発言をしたことにより、国内の波紋を広げていくことになるのです。
まとめ
いかがでしょうか。
イラク戦争は海外のみならず日本国内においても大きな問題が生じた戦争でした。
憲法改正の問題はこれ以降も大きな問題として取り上げられるようになります。