アメリカ独立戦争とフランス革命の関係について

中学校や高校の歴史の授業では産業革命、アメリカ独立革命、そしてフランス革命の3つをまとめて学んだという記憶がある人も多いのではないでしょうか。

アメリカ独立革命とフランス革命においては特に似たような時期に起こっています。

そのため何かしら関係があったと思う人もいるかもしれませんね。

それならばアメリカ独立戦争とフランス革命とは一体どのような関係があるのでしょうか。

ここでは独立革命の後に起こったアメリカ独立戦争とフランス革命について解説します。

啓蒙思想の影響

ちょうどこの頃、イギリスの哲学者であるジョンロックが唱えた社会契約や抵抗権といった考え方がヨーロッパで普及していました。

政府というのは人民によって権力を信託された存在であり、その政府が権力を不当に行使するのであれば人民が抵抗することができるという権利を指しています。

反抗権と呼ばれることもあります。

この考え方はアメリカ独立戦争で出されたアメリカ独立宣言、そしてフランス革命で出されたフランス人権宣言に大きな影響を与えています。

アメリカとフランスは違う国家ではありますが、同じ哲学思想の影響を受けているということで関係があると言えるのです。

ちなみにこの考え方は日本国憲法にも反映されています。

アメリカ独立宣言とフランス人権宣言

同じ哲学思想の影響受けているからこそ、アメリカ独立宣言とフランス人権宣言にはよく似たところがあります。

どちらも「自分たちは皆平等である」といった旨が書かれており、言語が違うというところを覗くと内容は極めてよく似ていると言われているのです。

ただし、アメリカ独立宣言は人民という表現が多く使われており、フランス人権宣言は市民という言葉がよく使われています。

また、アメリカ独立宣言には神という表現がありますが、フランス人権宣言には最高の存在という表現が用いられています。

フランスはアメリカを援助していた

アメリカ独立戦争とフランス革命を思い浮かべるとき、フランスはアメリカを援助していたという事は絶対に忘れてはいけません。

というのは、アメリカというのはとても小さな植民地であり、この時世界最高の軍事力を持っていたイギリスに対抗するほどの力はなかったのです。

そんなアメリカは海外からの物資に頼るしか戦争に勝つ道がありませんでした。

そしてこの時にアメリカを応援していたのがフランスなのです。

アメリカが海外から輸入していた軍事物資はほとんどがフランスからと言われており、このようにアメリカ独立戦争をフランスが支援したため、フランスの財政はさらに悪化することとなり、フランス革命が起こったとも言えます。

ちなみにアメリカ独立戦争を支援したからこそ、フランスはフランス革命でもアメリカが支援してくれるだろうと思っていました。

しかし独立したばかりの小さな国は他の国の外交や政治的な問題に関わることを嫌がり、効率主義の立場をとったため、フランスの支援はしなかったのです。

まとめ

いかがでしょうか。

アメリカを支援したからこそフランスの財政が厳しくなり、フランス革命が起こった、というのは重要な関係になります。

それなのにアメリカフランスの支援をしなかったというのはなんとなく非情に聞こえるかもしれませんが、アメリカの孤立主義は歴史的に的を得ているともいえます。